他業種から介護職へ転職するにあたっては、採用面接で仕事への熱意を示すことも、重要なアピールポイントになる。特に介護の仕事内容に直接関することだけでなく、応募先の施設や運営母体の方針、あるいは職場の雰囲気などについて質問すると、仕事全体への関心の高さをアピールできて効果的である。
ただしこの場合に注意すべき点は、ホームページやインターネット検索などで、少し調べれば分かるようなことを、何も考えずに質問してしまうこと。基本的なことさえ下調べもせずに応募してきた、不誠実な人物という印象を与え、逆に仕事への熱意も疑われてしまう。したがって面接で熱意をアピールするとしても、応募先の仕事内容をはじめ職場環境や運営方針などについては、基本的な部分だけはしっかりと下調べしてから、面接に挑むべきであろう。
また応募先へ不信感を与えるような質問も慎むべきである。例えば経営状態への不安や、求人広告の内容を否定的に問いただす。あるいは応募先が提供する介護サービスの質を批判するなど、採用担当者の心象を悪くするような質問は、熱意どころか採用から遠ざかる行為であることを知っておこう。
その一方で、もし下調べをしても分からないことがあれば、積極的に質問をすべきである。特に職場の雰囲気などは、実際にその場所へ一定の期間居なければ、分からないことが圧倒的に多いはずだ。なおこの点について質問する場合、漠然とするのではなく、面接日に少しでも職場の雰囲気にふれたのであれば、その時の印象などを織り交ぜながら質問する方がよい。採用担当者も回答しやすくなり、応募者へのイメージも断然良くなるであろう。